きめごと

なにか文字に起こさないと、そのまま時間と共にこの気持ちも流れてしまう気がしたから、ここに書きとめようと思う。

昨晩、男友達と小一時間話をした。彼は私の恋愛事情を知っていて、冷たい言葉とは裏腹に親身になって話を聞いてくれる優しい人間だ。

ここ最近好きな人との出来事、結婚したいと言われたことや、好きという言葉は本気だと言われたことなど、私の好きな人はどういう意図で言っているのだろうかと愚痴のような形で話を聞いてもらった。

すると彼は「結婚したいってのは好きな人なりの遠回しのアプローチやろ」と言った。

にしても遠回しすぎると笑っていたが、考えてみると好きな人はいつも遠回しにものを言ってくるから、私が汲み取れないことが多いことに気が付き、本当にその通りなのかもしれないと感じ始めた。

「あんたずっと同じところで足踏みしてる。そんな改まって伝えんでもいいから、会話の中で付き合ってみるかとか、彼女ってことでいいかとか聞いてみればいい」

この言葉がグサグサと刺さった。彼の言う通り私は同じところで足踏みをし続けているし、そもそも好きな人とは順序が既にめちゃくちゃなのだから、タイミングが〜など考える必要もないのだ。

「決めた、私一月中に気持ち伝える」

「言ったな、じゃあ頑張れ」

割とあっさり決意してしまった。一月中、出来れば面と向かって直接だ。好きな人に気持ちを伝える。伝えると言っても「じゃあ付き合いますか?」とか、そんな風に聞くだけだが。

既に緊張している。ドキドキしている。心臓がうるさい。

残り時間は大体1ヶ月と一週間。それまでにこの関係に蹴りをつける。

そのご

このキスだけの関係の状態で、3,4回くらい二人きりで、私の家に泊まった。その間にすこし深く触られることもあったけど、やめてと言えばやめてくれて、でもまあセックスするのも時間の問題だなぁとは感じていた。

4月、キス以上の関係になった。もう私は断るのも面倒になっていた。私に彼氏もいないし、向こうにも彼女はいないし。その時には2月に感じていた彼への好きという気持ちも死んでいたし、完全に割り切った関係でいいや、と思っていた。

そのまま週に一回会うような関係で8月を迎えた。

8月上旬、私は異性の友人とカラオケに行った。そしたらすごく嫉妬されて。私がカラオケにいる時に、LINEがきて「今日家行きます。カラオケ一緒に行こう」って。私今カラオケなんですけど?知ってるよね?と思いつつ、「いいですけど、夜ですよね」と聞くと、「今からがいい」とか変な事を言われたが、いつも通り夜にしてくれと頼んだ。

その日の夜、結局カラオケには行かなかったのだけれど、私の家で会った。

それから私が地元に帰省して、しばらく会えない期間が続いた。毎日のように来る電話、いつ帰ってくるのかとしつこく聞いてくる。帰る日に会おうと何度も言う、承諾はしたけれど、なんだか様子がおかしいとずっと感じていた。

そんなある日、東京に戻る前々日のこと。彼が私にイタズラをしかけた。彼の友人を使って、私を冷やかした。私は人から分かりやすく悪意(彼としてはただのおふざけだったと思うが)を向けられたのは本当に久しぶりのことで、怖くて怖くて、その彼の友人に対し「あなた達のやってること、本当に面白くない。つまらない。不快だ。そういうところが嫌いなんだ。」と伝えた。きっと彼にもそのことは伝わったのだと思う。

翌日、「昨日は本当にすみませんでした」とLINEが来た。私は本当に頭にきていたので、その日は無視した。

東京に戻る当日、新幹線の中で私は彼に「本当に不快でした」とだけ返信をすると、すぐに「本当にごめんなさい」と。

正直私は、返事はもう来ないものかと思っていた。もうこのままLINEもブロックされて、セフレ関係も解消、さよなら。だと思っていた。でも違った。彼は関係を切りたくなさそうにしている。私は彼を試すように、「今日来るんでしたっけ」と返した。するとまたすぐに、「いいんですか?」と。「お好きなように」と返すと、「じゃあ行きます!」とすごく元気にお返事が来た。あの時は調子の良い奴だと腹を立てたが、今なら彼なりに何とかこの状況を良い方に持っていこうと尽力していたのだろうなと思う。

東京に戻って、久しぶりに彼に会った。私たちはお互いに揉めていたことには触れずに、笑顔で会った。

その日以降、彼は「今日行きます!」という突然のLINEをしてこなくなった。それまでは全部当日にいきなり来て、泊まって、昼頃に帰るという絵に描いたような「都合のいい関係」だったのに。

しかも、日に日に家に行きたいという気持ちを表現するのが下手になっていく。毎回、すごく遠回しに伝えてくるから私が全く汲み取れなくて滅多に会えない。前までは週一だったのに。こんなに不器用な人だなんて、と今でも困惑する。そして9月以降、4月から8月まで家に行く以外殆ど連絡をしてこなかった彼が、ほぼ毎日電話かLINEをしてくるようになった。その電話やLINEで、毎回「すきだよ」と伝えてくるし、そして大きな台風の日には2泊も。ずっと内緒にされていたTwitterのプライベートアカウントも教えてくれて、更には就職先まで。

頑なに私とふたりで外に出かけることを拒んでいたのに、私がダメ元で誘ってみたらあっさり、しかも食い気味で「いいよ」と言われたり。

先日、約1ヵ月ぶりにあった時に私は彼に対して「2月の最初の土曜日当たり、空けておいて欲しい」とお願いをした。その日は私の誕生日だった。彼はすぐに理解したのか、ニヤニヤいたずらっぽい笑みを浮かべながら「空けておくね」と言った。

お互いの都合でまだ一度もデートをするという夢は叶っていないが、私たちの関係って少しずつ変わってる気がする。初めて会ってから1年が経つ2月の最初の土曜日、また何かこの関係に変化が訪れるかもしれない。

そのよん

お久しぶり。書くか悩んだけど書くことにした。

結局、私たちは居酒屋チェーン店でゆっくりご飯を食べた。何時頃だったか、恐らく21時前後だったと思う。

そろそろ帰ろうか、なんて話して、私はその時点で結構彼のこと好きだったから、うわぁもうバイバイしちゃうのかと寂しく感じていた。

そしたら彼が「家行っていい?」と聞いてきた。私はお酒も入っていたけれど、理性は残っていたので私はさすがにダメだと断った。そしたら彼がバッグから誕生日プレゼントだとチョコレートケーキを出してきて、

「本当はカラオケとかに入って食べようと思ったけど、時間も時間だから、家に行きたい。サッカーの試合ももう時期始まるしそれも見たい、何もしません。と言っても信用しないだろうから、俺の免許証見せます、何かあったらそれを警察に突き出していい。」

と言う。それでも私はダメだと断るのだけど、私の乗換駅を知っている彼は、私の手を引いて改札を通った。もう逃げようが無いなぁ、でも一緒にいられるのかぁ、毎晩一人暮らしで寂しい思いしてたし、いいかぁ、とか、私も結構ゆるく考えてしまっていた。

私は割とぎりぎり、家の共同玄関前まで粘ったが、そこまで来られてしまったら、もう諦めも着いた。前日に気分で部屋の掃除をしておいてよかったなぁだとか考えながら部屋に入って、そしたら彼は言った通りに免許証を見せてくれて、実はもう一つプレゼントがあるとドライフラワーが瓶詰めされたディフューザーをくれて。嬉しかったけど、私は割とずっとムスッとしていた。諦めたようで、この状況があまり良くないということは分かっていたから。

彼は図太い人だから、そんなことも気にせずにサッカーを見ようとテレビをつける。うちにはソファもないのでベッドにふたりで腰掛けて、彼は楽しそうに、私はボーッとどうしようか考えていた。

しばらくすると、私は眠たくなっていた。でも寝たら何されるか分からないし、そんな葛藤の中、彼が眠いの?と声をかけてきた。眠くないと答えるが、きっとその声はふわふわしていて、それは嘘だって直ぐにバレてしまった。

彼は眠いんだね、と言って私を抱き寄せてベッドに横になった。ギリギリまで近く抱き寄せて、視界を暗くして、私が眠りやすいようにと背中をトントンと叩いてくれて。ウトウトしていたら、彼が私の方を見つめていることに気がついた。見上げると、バッチリ目が合って、キスをされた。状況が掴めなくて驚いていると、「ごめんね、我慢できなくなった」と言われた。キスくらいならしょうがないか、と思い込もうとしたけれど、やってしまったと言う気持ちにもなってグルグルと考えていたら、好きだよと言われた。けど、どうせそれも下心だと思って「嘘つかないでよ」と私は言った。そしたら「嘘じゃないよ」って言うけど、それも信じられなくて。悲しく思っていたら、「ごめん」と言ってきつく抱きしめられた。なんでかと聞くと、悲しい顔をさせてしまったと言われた。その後また背中を優しく叩いてくれて、私は眠ってしまった。

目が覚めたら彼はいなくて、辺りを見渡してみると、毛布を床に敷いて寝ようとしていた。

「そこで寝るの?」って聞いたら、「え、ベランダで寝ろってこと?」と困惑した顔で言われたが、そんなはずあるか。

「私のこのベッド、広げられるんです。床じゃ体が痛くなっちゃうから」

私は自分のことをつくづくお人好しだなぁと思う。彼はもしかすると理性を保つために床で寝ようとしたかもしれないのに。これを友達に言ったら、「それはお前が誘ってるようなもんじゃん」って叱られてしまった。その通りだと思う。

ベッドを広げて、2人で横になって、またキスをされた。それでもやめてくださいって言ったらやめてくれて、それを何度か繰り返して、朝になった。

この数日後、私は元カレと別れた。

そのさん

そのにから結構時間が経ってしまったかもしれない。すっかり忘れていた。

今年の2月1日、私の誕生日。その日に彼と初めて会った。それまで毎日連絡をとっていたし、初めてという感覚はほとんどゼロだったが、それでも私はやっぱり緊張していた。

渋谷までの道中心臓はバクバクうるさいし、何となく両手の感覚もぼんやりとしたものになっていた。

そんな緊張を抱えた中、渋谷に着いたわけだがどこに集合かなんて明確には決めていなくて、私は急いで彼に連絡を入れた。

「どこにいます?」

「ヒカリエにいます!」

「向かいますね!」

方向音痴な私はここでも緊張した。たどり着けるかな、なんてヒヤヒヤしたが、意外にも迷うことなく無事ヒカリエへの連絡通路にたどり着き、私はエスカレーターに乗った。

このエスカレーターを昇ったところに彼がいるのかもしれない。どんな顔すればいいんだ。ネットで仲良くなった人と会うのは別に初めてでもないのに、そんなことをグルグル考えるていると、ヒカリエ内に全身真っ黒の背の高い男性がいるのを見つけた。彼だ。

別にちゃんと顔を見せてもらったことも無いし、服はいつも黒ばっかり着てしまうという話を聞いたことをぼんやりと覚えていただけだったのに見た瞬間すぐに分かった。

私はどんな顔で会えばいいのか、なんてさんざん考えていたはずなのに、彼を見つけた瞬間頬が緩んでしまって一目散に彼の元に向かった。

彼も私を見た瞬間に誰だか分かったのか、笑顔を向けてくれた。はじめましてなんて言葉も交わさずに、未計画な私たちは何を食べようかと話しながらヒカリエを出た。

そのに

早々に読書に飽きてしまった。そもそも講義中に読書をするな、という話なのだが。

今日は昨日の続きだ。簡単におさらいすると、恋人と別れた彼の話を聞くのをきっかけに、ほぼ毎日電話が来るようになった、という話だったか。

私は当時付き合っていた恋人とは遠距離恋愛だったため、その恋人とも毎日電話をしていた。だが、その恋人との電話というのは私にとって退屈で仕方がなくて、ストレスになっていた。あの時の私は、それから逃げるように彼と電話していたのかもしれない。

毎日のように電話をするという習慣が、11月中旬から年を越して1月末まで続いた。

その中で何度か「ご飯に行こう」と彼から誘われたりしていた。私はそれを毎回断っていた。私には恋人がいるし、彼は男性で少なからず下心がないとは言いきれないからだった。

でも1月の中旬頃、私は彼の誘いを受けた。ちょうど私の誕生日が近いから、その日に一緒にご飯に行こうと。なぜ誘いを受けたのか、それはもう当時付き合っていた恋人と別れたいと感じていたから。情だけで付き合っているということに私は気づいてしまったから。

気づいてしまったのなら、もう浮気行為だなんだ言われてもいいと思った。相手に下心があったとして、そうなってしまってもいいと自分のことながらどうでもいいと感じた。

若干自暴自棄になっていたのかもしれない。私は考えるのが面倒になっていた。

そんなふわふわとした状態で彼からの誘いを受け、当日。私は彼と夕方の渋谷で待ち合わせをした。

そのいち

久しぶりの更新な気がする。つくづく自分は本当に飽き性だと感じてしまうな。

それはそうと、今日は私の好きな人との馴れ初め…馴れ初めというのかな。うん、馴れ初めとしよう。そのことについて書く。

私と好きな人はSNSで知り合った。便利な時代でよかったと心の底から思う。知り合った当時はお互いに恋人がいて、私が感じた彼に対しての第一印象は「親しくなったらダメな人」だった。みんな生活していれば、なんとなくでもやばそうだな、と感じる人に出会うと思うが、まさにそれだった。一見普通の人だが、深いところまで自分を見せちゃダメだし、相手の深いところも見ちゃダメ。そんな印象だった。

知り合ってから大体2週間後、彼が恋人と別れた。興味本位でどんな振られ方をしたのかだとか、どんな子だったのかだとか、相談に乗るような形で彼の話を聞いた。この時初めて彼と電話をした。それ迄は文字だけのやり取りをしていた。私もお人好しだから、なんだかんだで彼は傷ついているし、電話くらいなら、と思った。

電話で話してみたら、私が思っているよりもずっと普通な人だった。世間一般で言う普通がよく分からないが、私の感覚では普通の人だった。文字とは違って、彼の口から発せられる言葉からは優しさを感じるし、彼の言う冗談は面白いし、なにより低い声色が心地よかった。

その日は大体40分間電話をした。その時の私はもっと話していたいと感じていた。でも翌日は月曜日だから、早く寝なよって彼が言うから電話を切った。

その翌日からだ。彼からほぼ毎日電話が来るようになった。

無題

最近は好きな人から貰う言葉を信用できなくなってしまった。

元々全てを信じきっていた訳では無いのだが、それでも以前より彼からの言葉を疑ってしまっている私がいる。

その理由は、電話の回数が減ったから。我ながらどうしようもない理由だな、と感じる。

そもそも毎日電話しようね、なんていう約束はしていないし、彼が今とても忙しくて仕事モードであることも知っている。そんな忙しい中でも時々電話をくれるし、LINEだってしてくれる。

それでも私の心は結構弱っちくて、電話がないだけで「もしかして私に飽きてしまったのではないか」だとか「もう私に対して恋愛感情なんてないのかも」だとか、そんなことばかり考えてしまう。

でも、こうして文章にしてみたりすると気づくこともある。

前に私の家に泊まりに来た時も、その日は仕事だった。夜の7時退社。翌日は朝8時出勤だ。どう考えても忙しいし、私の家から出勤するとなると朝の6時半には家を出なくてはならなかった。そういう割とギリギリなスケジュールの中でも、私に会いたいという理由で家に来てくれた。もうその事実だけで十分じゃないだろうか。

何度も言うが、私は今度のデートで告白したいと思っている。まだ日付も明確に決まっていないのに、今からなんて言おうか必死に考えたりしてる。

もちろん振られたらどうしよう、そんなことも考えるが、今のままだと後悔することは間違いないのだ。なら告白して、ダメならダメで笑い話にしたい。人生で初めての告白だ。どんな結果になったとしても、彼に私の気持ちを知って欲しい。