そのよん

お久しぶり。書くか悩んだけど書くことにした。

結局、私たちは居酒屋チェーン店でゆっくりご飯を食べた。何時頃だったか、恐らく21時前後だったと思う。

そろそろ帰ろうか、なんて話して、私はその時点で結構彼のこと好きだったから、うわぁもうバイバイしちゃうのかと寂しく感じていた。

そしたら彼が「家行っていい?」と聞いてきた。私はお酒も入っていたけれど、理性は残っていたので私はさすがにダメだと断った。そしたら彼がバッグから誕生日プレゼントだとチョコレートケーキを出してきて、

「本当はカラオケとかに入って食べようと思ったけど、時間も時間だから、家に行きたい。サッカーの試合ももう時期始まるしそれも見たい、何もしません。と言っても信用しないだろうから、俺の免許証見せます、何かあったらそれを警察に突き出していい。」

と言う。それでも私はダメだと断るのだけど、私の乗換駅を知っている彼は、私の手を引いて改札を通った。もう逃げようが無いなぁ、でも一緒にいられるのかぁ、毎晩一人暮らしで寂しい思いしてたし、いいかぁ、とか、私も結構ゆるく考えてしまっていた。

私は割とぎりぎり、家の共同玄関前まで粘ったが、そこまで来られてしまったら、もう諦めも着いた。前日に気分で部屋の掃除をしておいてよかったなぁだとか考えながら部屋に入って、そしたら彼は言った通りに免許証を見せてくれて、実はもう一つプレゼントがあるとドライフラワーが瓶詰めされたディフューザーをくれて。嬉しかったけど、私は割とずっとムスッとしていた。諦めたようで、この状況があまり良くないということは分かっていたから。

彼は図太い人だから、そんなことも気にせずにサッカーを見ようとテレビをつける。うちにはソファもないのでベッドにふたりで腰掛けて、彼は楽しそうに、私はボーッとどうしようか考えていた。

しばらくすると、私は眠たくなっていた。でも寝たら何されるか分からないし、そんな葛藤の中、彼が眠いの?と声をかけてきた。眠くないと答えるが、きっとその声はふわふわしていて、それは嘘だって直ぐにバレてしまった。

彼は眠いんだね、と言って私を抱き寄せてベッドに横になった。ギリギリまで近く抱き寄せて、視界を暗くして、私が眠りやすいようにと背中をトントンと叩いてくれて。ウトウトしていたら、彼が私の方を見つめていることに気がついた。見上げると、バッチリ目が合って、キスをされた。状況が掴めなくて驚いていると、「ごめんね、我慢できなくなった」と言われた。キスくらいならしょうがないか、と思い込もうとしたけれど、やってしまったと言う気持ちにもなってグルグルと考えていたら、好きだよと言われた。けど、どうせそれも下心だと思って「嘘つかないでよ」と私は言った。そしたら「嘘じゃないよ」って言うけど、それも信じられなくて。悲しく思っていたら、「ごめん」と言ってきつく抱きしめられた。なんでかと聞くと、悲しい顔をさせてしまったと言われた。その後また背中を優しく叩いてくれて、私は眠ってしまった。

目が覚めたら彼はいなくて、辺りを見渡してみると、毛布を床に敷いて寝ようとしていた。

「そこで寝るの?」って聞いたら、「え、ベランダで寝ろってこと?」と困惑した顔で言われたが、そんなはずあるか。

「私のこのベッド、広げられるんです。床じゃ体が痛くなっちゃうから」

私は自分のことをつくづくお人好しだなぁと思う。彼はもしかすると理性を保つために床で寝ようとしたかもしれないのに。これを友達に言ったら、「それはお前が誘ってるようなもんじゃん」って叱られてしまった。その通りだと思う。

ベッドを広げて、2人で横になって、またキスをされた。それでもやめてくださいって言ったらやめてくれて、それを何度か繰り返して、朝になった。

この数日後、私は元カレと別れた。